抵抗線と支持線
このテクニカル分析の形式は、需要と供給の力がどこで出会うかを見て、トレーダーが参加者の心理とそれ故に価格が次にどこへ行くかを判断するのに役立ちます。
支持線とは、歴史的にみて、株価が常に反発する価格のことです。上の画像にあるように、過去にこの支持線にぶつかると、必ず反発が起きています。
その理由は、その銘柄が投資家の買いを誘う価値水準に達したと推定される一方で、テクニカルアナリストが反発に気付き、経験的に再びそれが起こると予想する、一種の自己成就予言のようなものであるためです。抵抗線に到達することは、しばしば良いエントリーポイントとみなされ、もし株価が抵抗線を突破すれば、トレーダーはさらに下落するものと考えるでしょう。
抵抗線も同様に、さらなる上昇を阻む障壁となり、注意深く観察されます。もしある銘柄が抵抗線を突破することができれば、一部のトレーダーの判断では、さらに上昇する可能性があります。
**利回りについても同様です。
支持線とは、ある資産が一定期間下回ることのない利回り水準を指します。支持線は、利回りがこのレベルまで低下するたびに、その資産を保有する魅力を感じなくなった売り手が市場から退場することによって形成されます。そのレベルに到達することは、しばしば良い出口点とみなされます。
一方、抵抗線とは、ある資産の利回りが、その価格で買いたい(利回りを下げたい)という買い手の出現によって、上昇圧力にさらされる価格のことです。抵抗線も資産価格と同様に、新しい情報が入ってきて市場全体の姿勢が変われば短期間で終わることもあれば、長期にわたって続くこともあります。
**支持線や抵抗線が破られるとどうなるか?
例えば、ある資産の価格が支持線より下に落ちたとしましょう(企業が収益を逃したため)、その水準が新たな抵抗線となります。一方、ある資産の価格が抵抗線より上に上昇した場合、その水準は新たな支持線となります。これは、その資産に対する需要と供給が変化し、クロスしていた水準がその役割を逆転したためです。
テクニカル分析は、すべての投資家にとって素晴らしいツールです。ファンダメンタル分析とテクニカル分析を併用し、どの資産を買うかをファンダメンタル分析で決め、いつ買うかをテクニカル分析で決める人もいます。